お米の品種と系譜

お米の品種別作付け割合

品種別にどのくらい作付けされているかをみると、やはり王道の品種が上位にランクインしていることがわかります(表1)。
特に「コシヒカリ」は33.9%と最も多く、日本でいかにコシヒカリ人気が高いかが数字からも読みとることができます。
コシヒカリは昭和31年に育成された品種のため、2021年で65歳となります。続々と新品種が出てきていますが、全国的にみるとまだまだ絶対王者の地位は揺るがないと考えられます。
また、トップ10位のお米で全体の72.2%を占めることから、栽培のし易さや、人気の品種に偏りがあることがわかるかと思います。
ちなみ、毎年発表されるこの順位はほぼ変動することはありません。

▼表1 品種別作付け割合

順位 品種名 作付け割合
1 コシヒカリ 33.9
2 ひとめぼれ 9.4
3 ヒノヒカリ 8.4
4 あきたこまち 6.7
5 ななつぼし 3.4
6 はえぬき 2.8
7 まっしぐら 2.2
8 きぬひかり 2.1
9 あさひの夢 1.7
10 ゆめぴりか 1.6

(出典:米穀安定供給確保支援機構 令和元年産水稲の品種別作付動向)

 

お米の系譜(家系図)


品種の育成(育種)には様々な手法がありますが、異なる品種の雄しべと雌しべを受粉させることをイメージしていただけるとわかりやすいと思います。
例としてコシヒカリの系譜をみると、農林22号と農林1号の掛け合わせであることがわかります。こうして生まれたコシヒカリは、そのポテンシャルの高さから今まで絶大な人気を誇っていますが、
実は他の品種育成に関しても、非常に重要な役割を担っています。

なんと表1に出てきた品種のほとんどは、系譜の中にコシヒカリが入っているんです。
ひとめぼれは「コシヒカリ」と「初星」の子供。
ヒノヒカリは「愛知40号」と「コシヒカリ」の子供。
あきたこまちは「コシヒカリ」と「奥羽292号」の子供。
他にも、人気品種の系譜には、ほぼコシヒカリの血筋が入っており、いかに日本人がコシヒカリが好きかがわかるかと思います。

品種改良の技術は年々向上しており、開発スピードも上がっており、各産地から毎年のように新品種が登場しています。
お米好きの方は、その品種の系譜や歴史を辿ってみることで、いつものお米が、より味わい深くなりますので、ぜひお試しください。

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